スティーヴ・ヴァイ、ブラッド・ウィットフォード(ex. Aerosmith)、ジョーイ・クレーマー(ex. Aerosmith)など、多くの優れたロック・スターを送り出したバークリー音楽大学。
バークリー・システムに基づいて、バークリー音楽大学の優れた教授陣が結集して創り上げた、最新の、そして最高のメソッド
バークリー・プラクティス・メソッドはアメリカ・ボストンにあるバークリー音楽大学での実際の授業方法を発展させ、個人でも練習できるようにした、あらゆるジャンルの初心者から中級者までに効果的なエチュードです。
バークリー音楽大学が多くの学生をプロフェッショナルな演奏家へと育成してきたことはまぎれもない事実で、そのメソッドを基に優れた指導者達のアイデアを結集して創り上げられたこのエチュードは非常に効率の良い内容になっています。この本ではさまざまなパターンを、しかも、何度も練習して身に付けるためのものです。
このエチュードの大きな魅力は、最終的に同じエチュードで、バンドでアンサンブルや練習ができるように作られていること。
そしてその過程の中で、個人(各楽器)での練習かいかに大切かを知っている指導者達(かつては自分達がそうだったであろう…)が理論を実際に音で習得できるようという配慮で、参考演奏&マイナスワン(伴奏)のCDも付いています。
管楽器奏者にとってジャズの殿堂と思われがちなバークリー音楽大学ですが、じつはポピュラー(コンテンポラリー)ミュージック全般、そしてクラシックも授業の中に網羅しています。
このエチュードは、吹奏楽のポピュラーステージ用の練習以外にも、(大学や専門学校で)ポピュラーミュージックのサークル等に所属している、もしくはこれから所属しようとしている人にもおすすめです。
また、自分のバンドのアンサンブルの強化、スキル・アップを目指す為にメンバー全員で練習できる、オーソドックスな、ジャンルに忠実なエチュードを探している方や、誰もがバンドに迎え入れたくなるようなプレイヤーになるための練習としても最適です。
本書中にはロック、ファンク、ジャズ、スウィング、ブルース、ボサノヴァといったスタイルが取り上げられていて、どんなジャンルの楽器にも対応でき、またどんなスタイルの編成でもアンサンブルできるよう、10冊の本で構成されており、アルト&バリトン・サックス、テナー&ソプラノ・サックス、トランペット、トロンボーン、キーボード、ドラムス、ギター、ベース、ヴァイブラフォン、ヴァイオリンの各巻が用意されています。
シンプルなビートに合わせ聴衆と一体になって楽しむ、スカ、ロック、ファンクなどをこれから始めたい、実際に始めたが練習の仕方が分からないプレイヤーにはまずこのエチュードを手に取ってみてください。きっとあなたに新しい、素敵な道が開けるでしょう!
バンドと一緒に演奏しよう バークリー・プラクティス・メソッド・シリーズ 《CD付》 について
本シリーズは、史上初のロック・バンドと演奏するための方法(もちろん他のスタイルも収録されている)を解説したメソッドです。偉大なミュージシャンたちが共通してもっている要素である、音楽の聴き方、アンサンブルにおける他の楽器との関係、インプロヴィゼイション、バンドの一員としてグルーヴする方法などについて学ぶことができます。本と付属のCD(バークリーの教授陣による素晴らしい演奏:トランペット編ではテキストと模範演奏にタイガー大越を起用)を使うことによって、タイム・フィール、テクニック、読譜力を身につけ、誰もがバンドに入れたがるような素晴らしいミュージシャンになってください!
本書の説明
まず楽器そのものからそのジャンルの初心者への配慮から、楽器の構造、アンブシュア、呼吸法、毎日の練習の段階的なやり方、そしてポピュラーでは重要なマイクの使い方が書かれています。これらの部分は決してすべての人や状況に合致するものではありません。音楽は人生と同じくケース・バイ・ケースですから。が、一番初めに知っておかなければならないことが記されていて、そこから発展、スキル・アップしていくためにはとても重要なアドバイスばかりです。
これはどんな音楽にも当てはまる事だとは思いますが、まず個人が基本中の基本を理解し、その後にアンサンブルが待っているのではないでしょうか?
さまざまなジャンルが各ジャンルごとに5項目に分かれています。
Lesson1:「テクニックと理論」
これはまずジャンルのスタイルや歴史の説明、そして参考にすべき有名なアーティストが挙げられています。次に演奏上の注意として、アーティキュレーション、イントネーションの付け方。特にポピュラーではそのジャンルならではのニュアンス(特徴)を出すために、譜面に書いてある通りには演奏せず、音符を短くしたり、スウィングのように配分を変えたりします。4分音符も時には16分音符のような短さで演奏したりします。そのような特徴を譜面上で視覚的に認識し、参考演奏CDで耳でも確認できます。
Lesson2:「グルーヴを学ぶ」
グルーヴとは日本語で「ノリ」ですね。もっとも最近はグルーヴのほうが標準的な言い方かもしれませんが…。演奏の勢いと一体感を指す言葉ですが、同じ曲でも人が違えばグルーヴも違うので、バンドで合わせるためには経験とコツが必要になってきます。ただし、そのジャンル特有のイントネーション、リズムスタイルを会得していなければどんなに努力していても徒労に終わってしまう場合があるので、ここではそのジャンル特有のグルーヴ感の出し方を、文章とマイナスワンCDを使って実際に練習することで2重に会得できるようになっています。
Lesson3:「インプロヴィゼイション」
このエチュードではインプロヴィゼイション(アドリブ、即興演奏)を「独創的なソロ」と言っています。そして「インプロヴァイズしたソロは、リスナーから見ると自然なものに感じるかもしれませんが、ミュージシャンはプレイする以前にかなりの準備(練習)をしています。」と書いてあります。どうですか?普段クラシックや吹奏楽を演奏していて譜面上の音を忠実に再現しようとしている皆さんにとって、ポピュラーミュージシャンのアドリブ・ソロ(インプロヴィゼイション)は「ひらめき」に映るかもしれません。 しかし、どんなソロでも素晴らしいソロはしっかりとした日頃の練習のたまものなのです。では日頃の練習とはどのようにすればよいのでしょう?
このエチュードでは、「曲のメロディー(形式、コード・チェンジを含む)」、「いつソロを演奏したら良いのか」、「どんな音(コードの構成音)を使えば良いサウンドなのか」の三つを知った上で、常に曲を通すのではなく、短いパターンの繰り返しの中でマイナスワンCD(伴奏)に合わせて何度もトライできるようになっています。そして有効なスケールや短いリフ・バッキング(ソロ・メロディーに対する伴奏)の参考例も記されています。
Lesson4:「読譜」
練習する曲に登場するアーティキュレーションやリハーサル・マークの演奏の仕方が丁寧な説明で解説されています。譜面に慣れている人には簡単な事でしょうが、実際バンドでやっているとよく知らない人も多いので、楽器初心者にはありがたい配慮でしょう。 また、各所に「バンドで演奏するときのポイント」というアドバイスがあり、皆でアンサンブルする際のトラブル回避に役立ちます。
「まとめ」
各ジャンルの最後にウォームアップから始まり、基礎練習、ソロの練習など、毎日のトレーニング方法が記されています。どれも重要なものばかりでジャンルごとに分けて書いてあることがプレイヤーの「飽き」防止にも一役買っていそうで、さすがはバークリー教授陣のアイデアと言えそうです。
推薦のことば
教師に学ぶことは貴重なことです。あなた自身が練習することはさらに大事なことです。 しかし、バンドで演奏することはすべてのなかで最も重要な体験なのです。 まさにそれがこのシリーズの特徴で、あなたは必要な理論的知識を学べるだけでなく、 マイナス・ワンCDによるバンドがあなたのために用意されているのです。このシ リーズは、あなたがクリエイティブで、表現力に富み、多くの人から支持され、 みんながバンドに迎えたいと望むようなミュージシャンになるために必要 なスキルをマスターするのに、多いに役立つでしょう。
Gary Burton (ゲイリー・バートン) Executive Vice President, Berklee College of Music