1800年代初頭、ギターはおもにスペインから移住してきたギタリストたちによって、アメリカ文化の中に持ち込まれました。彼らは19世紀のアメリカで、ギターの開発に対して大きな影響を与えました。
本書は19世紀に活躍した著名なギタリスト/作曲家8人による、ラテンのリズムや雰囲気を強調した作品を収録し、アコースティック・ギター用にアレンジした曲集です。もちろん、ナイロン弦を使用したクラシック・ギターでも演奏できます。戦場で鳴り響くドラムやラッパを模倣するように演奏されるハーモニクスや変則チューニングを使い、ハバネラ、ホタ、カチューチャ、セビージャ、スパニッシュ・マズルカなどのダンス曲をアレンジし、変奏曲に仕上げています。
初級〜中級者に適した演奏レベルで、5線譜による一般的なアコースティック/クラシック・ギター用の記譜とTAB譜が併記されていますが、上級者も十分楽しめます。
付属CDの模範演奏は、クラシック/アコースティック/ギター界で高い評価を受けているギタリスト、Douglas Back。質の高い模範演奏CDとともに、ヒスパニック・アメリカンの旋律の数々を弾いてみましょう。
掲載曲
La Castanera
Violetta Schottische
La Suplica-Habanera(duet/duo)
Zamora-Borelo
A Media Noche(Ariles)
Polonaise
El Ole-Spanish Dance
A la Orilla del Ebro-Jota(Castanbide)
Manzanillo-Danza Mexicana
El Vito Sevillano(Hernan)
Arbor Villa Mazurka
Spanish Mazurka
Alexandrina
Lejos de ti
Peruvian Air
Un Sueno(duet/duo)
La Negrita-Danza
Isabel-Theme and Variations
Serenade
Rondino
Cavatina
Spanish Cachucha
The Celebrated Spanish Retreat
著者 Douglas Back (ダグラス・バック) について
Douglas Back
Douglas Back は優れたミュージシャンとして、正当な音楽界を通して知られています。パフォーマーとして、ギター、古典的な5弦バンジョー、マンドリンの教育者としての彼の活動は、フレット楽器の世界で完成が望まれている数少ない位置に彼を高めています。FIGA(Fretted Instrument Guild of America)Magazineの編集者Johnny Baier は、彼の過去の古典的なバンジョー曲の名演奏から、クラシック・ギターのレコーディングまで、Doug Back のミュージシャン、教育者、そしてパフォーマーとしての輝かしい名声は、受けるに値するものであることは確かだと記しています。
在学中に働き、ミュージック・パフォーマンス(クラシック・ギターとリュート)の大学院、St.Louis Conservatoryと、The University of Missouri-St.Louis、The Florida State Universityで学んでいたDouglas Back は、生徒として、1981年にThe George C.Krick Memorial Guitar Competitionで1位を受賞しました。
1993年にArts Recording Grantのために名誉ある国家的寄付の受取人となり、Back はアメリカ人ギタリストWilliam Foden (1860〜1947)のソロ・ギター・ミュージックを初めてレコーディングし、American Pioneers of the Classic Guitarというタイトルで、批評的に喝采を受けたアルバムをリリースしました。
Soundboard Magazineは、この作品における彼のパフォーマンスを1996年に行われたGuitar Foundation of America's International Festivalにおいて「奨学金とパフォーマンスの賞賛に値する融合。まったく楽しませるものだ!」と評しています。St.Louis Classical Guitar Societyの広報のコンサート・レビューでは、Back は「おそらく、これらの顧みられることのなかった作品における世界で最も有能なパフォーマー」と評されています。Classical Guitar magazine(UK)は、「Douglas Backは大きな熱意で曲のすべて演奏し、多大な才能にあふれている」と書いています。
Back は、かつてMel Bay出版のために3冊のアンソロジーを著し、クラシック・ギター・ミュージックのレコーディングの著者で、彼の記事と評論はGuitar Review、Soundboard、FIGA(Fretted Instrument Guild of America)、Mandolin Quarterly、British BMG、The 5-Stringer、American Record Guide、Filipinas誌に紹介されています。彼はクラシック・ギター、クラシック・バンジョー、プレクトラム・バンジョー、ルネッサンス・リュート、マンドリンのソロ奏者として知られており、アメリカ、オーストラリア、フィリピンでコンサートを開いています。彼のパフォーマンスとインタビューは、National Public RadioのAll Things Considered、NPRの連合放送150 Years of the American Fingerstyle Guitar Concert、ABC National Australian Radio and Televisionで放映されました。
Back はまた、アメリカでその分野は初めてという、アラバマ州モンゴメリーにあるBaldwin Arts and Academic Magnet Schoolのマンドリンとギターの若者を中心としたオーケストラFretworksの指導でも有名です。さらに、彼はアラバマ州トロイにあるTroy State Universityでクラシック・ギターを教えています。